ART WORKのご紹介

野田拓真・野田藍子

[1F/レセプションカウンターバック] [5F/EVホール] [6F/EVホール] [7F/EVホール] [8F/EVホール]

滋賀県東近江市ののどかな山あいに京都からこの地へ移住してきた野田ご夫妻は、唐紙の伝統技法を用いながら、 新しい空間づくりに挑戦する新進気鋭のアーティストです。 拓真さんは染めから、摺り、版木の制作、藍子さんは版木の制作やそのデザインを手がけ、紙の上で自由にふたりの表現を繰り広げます。 また作品の施工方法にもこだわりがあり、伝統的な浮かし張り(袋張り)という 全面に糊をつけて接着するのではなく、紙の周囲だけが接着していて、太鼓のように浮かした状態で重ねて張り込みます。 独特なふっくらとした仕上がりも、作品の魅力の1つです。
野田拓真/版画造形作家
1978年、京都生まれ。
嵯峨美術短期大学にて銅版画専攻。
卒業後、京都の老舗唐紙工房にて修行。
2011年、独立を機に滋賀県東近江市へ移住し、妻・藍子とともに野田版画工房を構える。
主に木版を使った文様を染め、和紙に摺り、屏風や襖に仕立てる事で、現代の住まい方、様々な空間へのアプローチを試みる。

野田藍子/図案家
1978年、京都生まれ。
嵯峨美術短期大学にて銅版画専攻後、専攻科混合表現卒業。
銅版画工房設立し作家活動。後に木を使ったレリーフ制作から、版木へと展開する。
現在、野田版画工房の図案家として文様を生み出す。
主な展覧会
2012年 BIWAKOビエンナーレ「御伽草子」
2013年 アメリカ ミシガン州 グループ展 「Art from the Lakes」
2014年 ギャラリーHakmokren 個展「うるわし気」
長浜 安藤家 個展「ふすまのすがた」
BIWAKOビエンナーレ「泡沫」
2015年 伊賀上野 崇広堂 グループ展 「鐘花」
南青山スパイラル エントランス 個展「あいさ」

作品説明

カラーコンセプトは1Fは琵琶湖の「水色」5F、6F、7F、のEVホールには、豊かに繁盛してきたこの地の歴史を表現した「銅」「金」「銀」です。 以下の説明は、それぞれの作品に込めた野田氏のコメントです。
1F
生き生きとした若さを感じる鮮やかなブルーの地色に、漂う波をイメージする地文様。 その上には瑞々しさや潤いを表す、滋賀を象徴する琵琶湖の蓮をデザインしています。
5F
地文様は古典的なギザギザ文様がモチーフですが、Zの形が連なっていく力強い連続性、普遍性を含んでいます。 繁栄を願って、自然の循環、人間の輪廻のような回って続いていく形をイメージしました。
6F
稲穂の黄金色は地色として、地文様は鳥の巣として滋賀の自然をイメージしています。 雄大で優しく、包み込む自然のイメージを人と人が戯れる様子に見立てています。
7F
水を張った田んぼの水面に、雲や山が写り込んで風で揺らいでいる情景を地文様に落とし込みました。 その上にくるのは、琵琶湖の豊かな水源や空から降り注ぐ太陽の光と、人の包容の様子を合わせています。