結納

  1. 1.結納とは
    お二人の結婚の意志が固まったら、婚約に進んでいきます。恋愛・お見合いのいずれの場合もそうですが、お二人が結婚を口約束しただけでは、婚約は成立しません。婚約の方法はいくつかありますが、両家の親または友人・知人といった第三者が立ち会うことが必要となります。
    二人の口約束を形に表して、まわりで祝福してくれる人たちに対しても本当の意味で公表をし、また相手の親に対して誠意の気持ちを形に表し、さらに自分の気持ちの上でも、区切りをつける。これがいわゆる結婚しようとする二人にとっての最初のステップ、結納ということです。
  2. 2.結納飾りの選び方
    結納は嫁または婿にもらう側が、相手側に誠意を伝えるために行なうものですから、どんな形にするかは基本的にもらう側が決めればよい事です。
    そうは言っても、やはり相手のある事ですから、相手の考え方や特に土地柄などを充分に考慮に入れてお選びください。しかしあまり固く考えすぎず「これから親戚同士になっていく両家が、初めて集うお祭」くらいの明るい感覚で進めていけば良いのではないかと思います。結婚する喜び、また巣立つ寂しさなど複雑な気持ちを落ち着かせてくれるのも、結納だと思います。
  3. 3.仲人の依頼
    最近の傾向としては、仲人は立てず両家水入らずでお互いの懇親を深める、といったスタイルでされる方も多いようですが、ただ単に仲人を立てないのが最近の主流だからといって、簡単に決めてしまうのはよくありません。この点は、将来的な面・社会的な面など、色々考えあわせて決められることをおススメします。
    もし仲人を立てる場合は、立場上、仕事関係の方に頼まなくてはいけない場合などがあり、誰に依頼したらよいのかちょっと難しい面もあると思いますが、形式的に結婚式まで済ませたらよし、ではなく、二人の先々の将来まで何でも相談できる良いアドバイザーのような人がいれば、そんな人に頼むのが一番では…。
  4. 4.結納の時期
    一般的には、半年前が多いようです。しかし結婚までの受入準備をしたり、嫁いだり婿に行くまでの準備をしたりという忙しい時期なので、極端な話一月前でも三ヶ月前でも良いわけですが、【2】でもふれたように、特に男親にとって娘を嫁に出すというのは寂しいようですのですので、心の準備と言う意味でも多少余裕をもってされるとよいと思います。
  5. 5.結納の日柄
    慶事は吉日!慶事は一般的に吉日に行うというしきたりがありますが、日が良いとか悪いというのは太陰暦の六曜(または六輝)の考えから来ています。六曜には先勝(せんしょう)、先負(せんぷ)、仏滅(ぶつめつ)、大安(たいあん)、赤口(しゃっこう)の星があり、旧暦の1月1日を先勝に定め、順に配します。
    • 先勝 … 午前は吉、午後は凶。
    • 友引 … 「友を引く」ということから慶事はいい。弔事は避ける。
    • 先負 … 午前は凶、午後は吉。
    • 仏滅 … 慶事や新規に事を行なうことはすべて避ける凶の日。
    • 大安 … 慶事に最適の吉の日。
    • 赤口 … 正午のみ吉。
    ここで、結納は午前に行なうのが一般的です。ですから、大安・友引・先勝の午前中に結納される方が多いようです。 ただ決まりがあるわけではいないので、それ以外の日にしたら悪いのかというとそうではありません。しかし周りへの気配りという意味でも避けたほうがいいでしょう。
  6. 6.結納品の用意

    結納品の品目には色々な意味が込められています。
    基本的なセットは5品、7品、9品で販売されています。
    <9品セットの場合>
    1. 目録(もくろく)     … 結納品の内容を記したものです
    2. 長熨斗(ながのし)    … 長生不死の意。あわびを伸ばしたもの
    3. 金包(きんぽう)     … 結納金
    4. 末広(すえひろ)     … 繁栄の意。白い扇
    5. 友白髪(ともしらが)   … 夫婦協力の意。共に白髪までということ
    6. 子生婦(こんぶ)     … 子孫繁栄の意。コンブの旺盛な繁殖力からきている
    7. 寿留女(するめ)     … 縁がかわらず続く意。保存の聞く食料であることから来ている
    8. 勝男節(かつおぶし)   … 意味はスルメと同じ
    9. 家内喜多留(やなぎだる) … 一家円満の意。酒の柳樽からきている
    正式には以上の9品目ですが、最近では略式で7品目(勝男節と家内喜多留を除いたもの)、あるいは5品目(さらに子生婦、寿留女を除いたもの)で行う場合も多いようです。 また、地方によって結納品の種類や内容に違いがあります。

    また、この結納品の他に受領書にあたる受書を両家が用意します。 結納品セットで市販されており、決まりごとは、目録と同様に印刷されていることが多いようです。 3.の金包にエンゲージリングをそえるのが一般的です。
  7. 7.結納金
    約束の印としてお渡しするものですので、決まりはありませんが、多いのは100万円です。結納をされる方の半数以上がこの金額を用意しているようです。これに関しては、両家で相談という訳にはいかないので、多くても少なくてもけんかなどされないように…。

    また、結納の日に仲人を立てる場合は「御礼」としてお金を用意します。来てもらうのに交通費が掛かった場合は「御車代」も用意します。仲人が祝いの膳を辞退した場合は「酒肴料」を用意します。これは、両家で相談してそれぞれで用意するか、連名でまとめて出してもかまいません。
  8. 8.結納の形式
    結納の形式は地方により様々です。そこでいざ結納をしようと思うと、どのようにしていいのかわからず迷われる方がほとんどのようです。新郎・新婦が幼なじみであったり、小・中学校の同級生であったりする場合は、同じ慣習のことが多いので比較的簡単に結納から結婚までの段取りができるのですが、全く違う地方の出身であったりすると結納から結婚までどのようにしたらよいのかわからない人が多いようです。

    そこで一番の解決方法は、ご両家で相談です。なんだそんなことなら…と思われる方もいるかもしれませんが、これが以外に難しいのです。知らないことが恥ずかしいと思ったり、誰に聞いたらいいかわからずいつの間にか日にちが経過していた、なんてことになるのです。

    ですから、ご両家で相談です。それをすることにより結納までに何回か顔を合わせたりして、ご両家が仲良くなれると一石二鳥ですね。
    結納の種類
    • 伝統式結納

      仲人が両家の使者となり両家を往復するスタイル

      男性宅で結納品を受け取り、女性宅に納め受書と女性側の結納品を男性宅に渡す。男性側の受書を女性側に届け終了。

    • 略式結納

      結納品を購入して用意し、結納後は祝い膳か会食を

      仲人は立てず、レストランや料亭、女性宅で行うのが一般的。ホテルや式場の結納パックを利用することもある。

    • 顔合わせ食事式

      結納飾りは用意せず、レストランや料亭で会食を

      最近増加している略式結納のひとつ。両家の家族が料亭などで一堂に会し、婚約記念品の交換をするケースが多い。

  9. 9.結納の場所
    どのような形式にするか決めなければ、場所は決められません。 男女双方が結納品を用意して行う結納(関東式)であれば、双方のご自宅ということになりますし、男性が女性の家に結納を納める形にしたいなら、女性の自宅ということになります(婿養子の場合は逆)。

    最近増えてきているのが、ある場所(ホテルとか料亭等)に集合しておこなわれる結納のようです。仲人をたてられない結納の場合、準備などが大変ですし、ホテルとか料亭の慣れているスタッフの方が準備をしっかりやってくれますので、ご両家は集合するだけですぐ結納を済ませられ、すぐにお祝いの膳にうつれるというわけです。

    準備の大変さからすると、ご自宅で行われる結納はお掃除をしたり、祝いの膳を用意したりで、結納前に気疲れしてしまいます。そのあたりを考慮されて、最近は集合して結納という方が増えているようです。
  10. 10.結納時の衣服
    以前は結納は結婚式に準ずる儀式と考えられており、服装は準礼服や略礼装にするのが普通でしたが、最近では平服で行うことも少なくありません。出席者全員の服装のバランスがとれていれば、問題ありません。ただし、仲人をたてる場合、平服では結納を軽視しているようで失礼になることもありますので、状況によっては事前に仲人と打ち合わせすることが大切になります。

    女性本人の場合は、和装なら振袖や付け下げ、訪問着になります。ただし着慣れない人には食事中のたもとのあしらいが難しいし、帯が苦しく感じたりしますので注意が必要です。洋装の場合は、スーツやワンピースで充分です。しかし、あまり地味にならないようにしましょう。

    男性本人の場合は、ほとんどがスーツです。しかし、女性とは逆にあまり派手にならないように気をつけましょう。ブラックスーツか紺のスーツでよいでしょう。

    ご両親の場合は、ご両家で合わせてください。お父様の一方がスーツで、もう一方が紋服であったりすると変ですし、お母様も一方が洋装で、もう一方が和装になると変です。

    【8】【9】と同様一番の解決方法はご両家で相談です。
  11. 11.結納時の会話
    これはホントに困りますよね。というのも、人生のうち何度も体験するものではないので、どうしても人に教えてもらうしかないからです。そこでお決まりの口上があるので、その中でポイントになる部分を暗記してしまえば大丈夫です。ここでは、最近多くなってきております「ある場所」に集合して行う結納についてお話ししたいと思います。
    《仲人をたてる場合》
    一番最初に話すのは両家を代表して男性(婿の場合は逆)の父親が仲人に対してです。
    「本日はお忙しい中、わざわざ足をお運びいただき、ありがとうございます。
    ご好意に甘え、全てお世話いただくこととなりました。よろしくお願い申し上げます。」
    これで第一関門クリアです。この後は結納品と受書のうけわたしがあります。ここでのポイントは、「幾久しく…。」です。結納品や受書を渡すとき、納めるときに「ありがとうございます。」の後にこれをつけて「お納めください。」か「お受け致します。」をつければほぼ大丈夫です。仲人をたてる場合は仲人が主に話してくださるので、比較的両親や本人の負担は軽くて済みます。

    《仲人をたてない場合》
    この場合は男性の父親が中心となって、儀式を進めるのが特徴です。ですから男性の父親の負担がかなり多くなります。
    「この度は、こちらの○○様と私共の○○に良いご縁を頂戴致しまして、誠にありがとうございます。つきましては、本日はお日柄もよろしいので結納の儀をさせて頂きます。本来ならば仲人様を通しましてお納めするのが本筋ではございますが、前もってのお話の通り略式にてお納めさせて頂きます。」
    仲人をたてない場合の結納品や受書の行き来は、それぞれの母親の役目です。結納品を受け取った時や渡す時の口上の内容は、仲人をたてる場合と同じです。